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第48回試験解説

第48回試験解説:マイナンバー法の理解

第48回個人情報保護士試験の解答と解説です。

問題41 正答:ウ

特定個人情報も個人情報であることにかわりはありませんので、番号利用法に特段の規定がない部分については、個人情報保護法上のガイドライン・指針等を遵守する必要があります。

したがって、遵守の必要がないとするアは誤りです。

個人番号を生成するのは地方公共団体情報システム機構ですので、地方独立行政法人機構が生成するとするイは誤りです。

死者の個人番号についても利用制限や安全管理措置の規定は適用されますので、適用されないとするエは誤りです。

外国人住民も住民票コードが住民票に記載されていれば個人番号の付番の対象となります。したがって、ウは正しいです。

問題42 正答:ウ

個人情報保護法と番号利用法の適用関係に関する問題です。

特定個人情報は本人の同意があっても第三者に提供することは許されません。したがって、個人情報保護法の第三者提供の規定は特定個人情報の取扱いに関して適用することはできませんのでこれが適用されるとするウは誤りです。

問題43 正答:エ

特定個人情報の定義に関する問題です。

特定個人情報とは個人番号をその内容に含む個人情報をいいますが、ここでいう個人番号には、「個人番号に対応し、当該個人番号に代わって用いられる番号、記号その他の符号であって、住民票コード以外のものを含む」とされています(個人番号利用法第2条第8項かっこ書き)。

したがって、暗号化したり(問題文B)、ばらばらに分解したりしても(問題文C)個人番号に該当するとされますので問題文B及びCは誤りです。

また、住民票コードは個人番号に該当しませんので問題文Aも誤りです。

以上より問題文A、B、Cすべて誤っているので正答はエです。

問題44 正答:ア

特定個人情報の利用目的に関する問題です。

問題文A~Cいずれの事例も「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」に記載があり、利用が可能であるとされています。

したがって、前の講演契約を締結した際の支払調書作成事務のために提供を受けた特定個人情報を、本人に通知等行うことなく、のちの契約に基づく支払調書作成事務のために利用することはできないとする問題文Aは誤りです。

問題45 正答 :ア

再委託、委託先の監督に関する問題です。

受託者は委託者の許諾を得た場合に限り再委託ができます(番号利用法第10条第1項)。委託者の許諾を得た場合であってもその事務を更に委託することはできないとする問題文Aは誤りです。

問題46 正答:ウ

特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)に関する問題です。

同ガイドラインにおける安全管理措置には、中小規模事業者の特例的な対応方法が示されています。ここでいう中小規模事業者とは、従業員の数が100人以下の事業者のことなので、「1000人以下」とする選択肢ウは誤りです。

問題47 正答:イ

通知カードに関する問題です。

通知カードには顔写真は表示されていないので選択肢イは正しいです。

有効期限はありませんので(有効期限があるのは個人番号カード)選択肢アは誤りです。

通知カード記載事項に変更を生じたときはその旨届け出なければなりませんので、異なる市町村へ転出する場合(選択肢ウ)も、同一市町村内での住所変更をする場合(選択肢エ)も、通知カードを提出して記載事項を変更してもらわなくてはなりません(番号利用法第7条第4項)。したがって、提出の必要はないとする選択肢ウ、エともに誤りです。

問題48 正答:ア

個人番号の提供の要求に関する問題です。

個人番号関係事務実施者である事業者が個人番号の提供を要求できるのは「個人番号利用事務等を処理するために必要があるとき」に限られています(番号利用法第14条第1項)。

従業員の家族の個人番号は、当該家族が社会保障や税における扶養親族に該当するならば個人番号関係事務の処理に必要ですから個人番号の提供を要求することができますが、該当しないのに念のために提供を求めておくということはできません。

したがって、これをできるとする選択肢アは誤りです。

問題49 正答:ウ

個人番号の提供の求めの制限に関する問題です。

番号利用法第15条は「何人も、第19条各号のいずれかに該当して特定個人情報の提供を受けることができる場合を除き、」「他人に対し、個人番号の提供を求めてはならない。」としています。

主体の限定はされていませんので問題文Aは正しいです。

個人情報保護委員会には特定個人情報の取扱いに関して法令の規定に違反する行為が行われた場合の勧告権限がありますので(番号利用法第51条第1項)、提供の要求制限に違反する行為は勧告の対象となります。したがって問題文Bは正しいです。

第51条にいう「他人」は「自己と同一の世帯に属する者以外の者」と定義されています。したがって、上京して独立して生計を営んでいる子は「他人」に該当しますので個人番号の提供を求めることができるとする問題文Cは誤りです。

この定義は親が幼児の特定個人情報の提供を求めるような場合を念頭においたものといわれています。

問題50 正答:イ

個人番号の提供を受ける場合における本人確認措置に関する問題です。

写真表示のない身元確認書類は2種類の提示を受けてはじめて十分とされます。したがって、1種類のみの提示を受けただけで「本人の身元確認」をすることができるとする選択肢イは誤りです。

問題51 正答:ウ

扶養親族の個人番号の提供を受ける際の本人確認措置に関する問題です。

まず、扶養控除等申告書の提出義務者は従業員ですので、扶養親族とする選択肢イは誤りです。

この場合の扶養親族の本人確認は従業員がしますので、事業者がする必要はありません。したがって選択肢アも誤りです。

次に、国民年金の第3号被保険者に関する届出の提出義務者は第3号被保険者ですので、従業員とする選択肢エは誤りです。

事業者は第3号被保険者の本人確認の措置を実施する必要がありますので選択肢ウは正しいです。

問題52 正答:エ

個人番号カードの利用に関する問題です。

市町村の機関は「条例で定めるところにより」ICチップ内の空き領域を独自利用することができます(番号利用法第18条第1号)。したがって、条例で定めなくても利用ができるとする問題文Aは誤りです。

同様に、市町村の機関以外の者は「政令で定めるところにより」ICチップ内の空き領域を独自利用することができる(番号利用法第18条第2号)とされていますので、問題文Bも誤りです。

ICチップ内には税や年金の情報などプライバシー性の高い情報は記録されていませんので、これらが記録されるとする問題文Cも誤りです。

問題53 正答:ア

特定個人情報の提供に関する問題です。

「提供」とは特定個人情報を法人格をまたいで移動させることをいいます。

したがって、営業部に所属する従業員の特定個人情報が営業部庶務課を通じ経理部に提出されることは、同一の会社内の移動にすぎませんので「提供」に該当しません。

よって、これを提供に当たるとする選択肢アは誤りです。

問題54 正答:エ

特定個人情報の提供の制限に関する問題です。

自己を本人とする特定個人情報であっても、個人番号利用事務等実施者に対してでなければ特定個人情報の提供ができません(第19条第3号)。したがって、自己を本人とする特定個人情報を提供することは禁止されていないとする選択肢アは誤りです。

(厳密にいえば「制限」と「禁止」は違うので、制限はされているものの禁止はされていないと理解するならば本肢は正しいということになるのかもしれません。)

番号利用法の罰則規定に収集した個人番号に誤りがあったことを理由に処罰するとするものはありません。したがって、収集した個人番号に誤りがあった場合には罰則規定があるとする選択肢イは誤りです。

個人番号部分をマスキング又は削除することにより、当該情報は特定個人情報ではなくなりますが、依然として個人情報に該当する余地は残ります。したがって、個人情報保護法による提供制限に関する規制も受けなくなるとする選択肢ウは誤りです。

(この選択肢も若干疑問ありです。当該情報が何であるかにより個人番号部分を削除したのちの状態が変わるからです。削除により個人の特定すらできなくなるのであればもはや個人情報保護法の提供制限規制も受けなくなるでしょう。)

「特定個人情報の適正な取り扱いに関するガイドライン(事業者編)」に、「個人情報保護法第28条に基づく開示の請求、同法第29条に基づく訂正等の請求又は同法第30条に基づく利用停止等の請求において、本人から個人番号を付して請求が行われた場合や本人に対しその個人番号又は特定個人情報を提供する場合は、番号法第19条各号に定めはないものの、法の解釈上当然に特定個人情報の提供が認められるべき場合であり、特定個人情報を提供することができる。 」とあります。

これによれば、選択肢エのように個人情報保護法に基づいて本人から支払調書の開示請求があった場合には写しを送付することができることになりますので、選択肢エは正しいということになります。

問題55 正答:ウ

特定個人情報の収集・保管の制限に関する問題です。

個人番号そのものを含まなくても当該個人番号に代わって用いられる番号等を含む個人情報は特定個人情報です(2条8項カッコ書き)。したがって、収集・保管の制限を受けますので、受けないとする問題文Aは誤りです。

特定個人情報は第19条所定の事由がある場合に限り収集・保管が許されています(第20条)。したがって、法令により義務付けられている保管期間は特定個人情報を保管できますが、当該期間を経過すると保管が許されないということになります。

そこで、個人番号を削除してしまえば特定個人情報ではなくなるので第20条の規定にかかわらず書類を保管し続けることができると解されます。

ただし、時限管理を回避するというだけの目的のために契約関係終了時点で個人番号を削除する取扱いは許容されないものと思われます。

特定個人情報の保管の態様によっては個人データに該当しえます。そうだとすると、個人データを正確かつ最新の内容に保つ義務がありますから(個人情報保護法第19条)、個人番号が変更された場合は申告するよう周知しておくべきものと考えられるとする問題文Cは正しいということになります。

問題56 正答:ア

情報提供ネットワークシステムは、総務大臣が、個人情報保護委員会と協議の上設置・管理します(第21条第1項)。したがって、選択肢アは正しいです。

情報提供ネットワークシステムによる情報の提供ができる範囲は限定されています(第19条第7号)。したがって、法律上限定されていないとする選択肢イは誤りです。

情報提供ネットワークシステムにおいては、個人番号に代わり情報保有機関別の「符号」を用いて情報を連携します。したがって、個人番号を直接用いるとする選択肢ウは誤りです。

情報照会者及び情報提供者は、特定個人情報の提供の求め又は提供の事実が不開示情報に該当すると認めるときは、その旨を記録・保存しなければなりません(第23条2項1号)。したがって、「記録したり保存したりしないようにしなければならない」とする選択肢エは誤りです。

問題57 正答:エ

個人情報保護委員会に関する問題です。

個人情報保護委員会は、個人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、勧告を経ないで必要な措置をとるよう命令することができます(第51条第3項)。したがって、勧告がない場合には命令を発することはできないとする選択肢エは誤りです。

問題58 正答:イ

法人番号に関する問題です。

法人番号を指定するのは国税庁長官です(第58条第1項)。

したがって、市町村長が指定・通知をするとする選択肢アは誤りです。

法人番号の指定対象である「法人等」には国の機関や地方公共団体も含まれます(第58条第1項)。

したがって、都道府県や市町村にも法人番号が指定されているとする選択肢イは正しいです。

健康保険組合は法人番号の指定対象になりますが、民法上の組合は法人ではないので法人番号は指定されません。

選択肢ウは健康保険組合と民法上の組合の記述が逆になっており誤りです。

活動実態がない法人や解散した法人にも法人番号は指定されますので選択肢エは誤りです。

問題59 正答:エ

「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」に関する問題です。

特定個人情報も個人情報であることに変わりはありませんから、番号利用法に特段の規定がなく個人情報保護法が適用される部分については、個人情報保護法上のガイドライン・指針等を遵守する必要があります。

したがって、遵守の必要がないとする選択肢エは誤りです。

問題60 正答:ウ

番号利用法および個人情報保護法の罰則規定に関する問題です。

個人番号の不正取得は3年以下の懲役又は150万円以下の罰金(番号利用法第70条第1項)、個人情報保護委員会の命令違反は2年以下の懲役又は50万円以下の罰金(番号利用法第73条)、個人情報保護委員会に対する虚偽報告は1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(番号利用法第74条)ですので、選択肢ウが正しいです。


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