試験勉強とは、不合格になるリスクをつぶすこと
合格に役立ちそうなことを積み上げていくよりも、不合格になる理由を考えてそれをつぶしていくという考え方の方がよいのではないでしょうか?
満点でもギリギリでも合格の価値は変わりませんし、そもそも多くの受験生には完璧をめざす時間が残されていないからです。
敗因その1:試験に何がでるのか知らなかった
まず考えられる敗因は、出題範囲やレベルを把握できていなかった、ということです。
出題範囲やレベルを把握するためには過去問を解いてみるのが効率的です。
また、この試験では同じことが繰り返し問われますので、過去問を「読む」ことがインプット学習にもなります。
ここでご注意いただきたいのは法律改正です。出題時点では正しかったことが法律改正により正しくなくなっていることがあり得るからです。
しかし、問題や解説が古くなっていることに気づくのは相当勉強が進まないとできないはずです。そこで、ぜひとも新しい過去問集を用意することをお勧めします。
改正法全面施行直後に実施された47回試験では課題Iの4問に1問が改正がらみの出題でした。古い過去問集だけで合格するのは難しかったでしょう。
そもそも、マイナンバー法が試験範囲に加わったのは43回試験(平成28年6月)からですので、それ以前に刊行された古い過去問集だけでは課題Iの3分の2にしか対応できないということになります。
過去問はどうすれば手に入る?
1 知り合いの受験生からもらう
受験生が持ち帰る問題冊子が最新の過去問です。解説も解答もついていませんが貴重な情報だと思います。
2 試験実施団体の「実戦対策講習会」を受講する
1日かけて全範囲を勉強する講習会(実戦対策講習会といいます)があります。これを受講すると「WEB模擬試験」というもののIDがもらえます。このIDとインターネット接続環境があれば、いつでもどこでも何回でも過去問を解くことができます。ただし、解説はありません。
3 市販の過去問集を購入する
お勧めするのは何と言ってもこちら、「個人情報保護士認定試験公式問題集」です。
第47回試験問題まで収録されていますので、マイナンバーはもちろん改正法にも対応できます。第47回試験まで収録しているのはおそらくこの本だけでしょう。
敗因その2:知識に穴(ムラ)があった
考えられる敗因の第2は、知識に穴があったこと(試験全範囲を勉強していない)ことです。
問題の大半は過去問そのままか過去問を若干変えただけなので、直近の過去問を2~3回分つぶしておけばおそらく試験問題の8割くらいには対応できるでしょう。
しかし、この試験は8割とらないと合格できませんので、初出の問題もある程度正答できないとケアレスミスや記憶違いによる失点をカバーできず不合格になるかもしれません。
そこで、出題範囲とされているテーマについては出題実績の少ないところも含めて一応は知っておくのが望ましいでしょう。
知識の穴をなくしておくという目的に適しているのはやはり試験団体の公式テキストではないでしょうか? 最近改版されたということもありこちらのテキストをお勧めします。
敗因その3:試験の形式に慣れていなかった
演習不足で知識はあっても解答に手間取り得点できないということも考えられます。
この試験の特徴はスピードが要求されるということです。1問1分強のペースで解き進めないと完答できません。
そこで、1度でもいいので1回分通しで(免除のない方であれば120問を150分で)問題を解いてみるといいと思います。
果たして完答できるか、集中力が落ちてケアレスミス(例えば正しいものを選べというのに誤ったものを選んでしまわないか)を犯さないか確認するのです。
演習の素材としては過去問集に未収録の直近の過去問(第48回試験問題)がベストです。
先に紹介した「WEB模擬試験」には第48回試験が含まれているでしょう。また、実は個人情報保護士会会員特典の一つに模試のIDというものがあります。お知り合いに個人情報保護士会会員の方がいらっしゃればその方に頼んでみてはいかがでしょうか?