個人番号はどのようにして決まるのか
個人番号は誰がどのようにして決めるのでしょうか。この点についてはマイナンバー法の8条に規定があります。
市町村長は、(中略)個人番号を指定するときは、あらかじめ機構に対し、当該指定しようとする者に係る住民票に記載された住民票コードを通知するとともに、個人番号とすべき番号の生成を求めるものとする。
マイナンバー法 第8条第1項
あなたの個人番号は何番ですよ、と指定するのは市町村長です。
個人番号を生成するのは総務省ではなく、市町村長でもなく「機構」(地方公共団体情報システム機構)です。
市町村ごとに番号を付けていくとするとダブりが出る危険があるので、機構が一元的に番号の生成を担うようにしているのです。
市町村長が機構にマイナンバーの生成を依頼するときに通知するのは住民票コードのみです。余計な情報を受け渡ししないということをおさえておいてください。
番号生成のルール
機構は次の条件を満たすように個人番号を生成します。
- 他のいずれの個人番号とも異なること
- 住民票コードを変換して得られるものであること
- 住民票コードを復元することのできる規則性を備えるものでないこと
他のいずれの個人番号とも異なること
同じ番号がダブってはいけない、ということです。
漏えいにより再生成することとなった従前の個人番号ともダブってはいけません。
住民票コードを変換して得られるものであること
元は住民票コードです。
住民票コードを復元することのできる規則性を備えるものでないこと
住民票コードが「復元できないこと」です。復元できてしまっては困るのです。
引っかけ問題
個人番号は生年月日や電話番号など類推されやすい番号を避けるように決めるということにはなっていません。
いかにも正しそうですが、そのような要件はありません。たまたま生年月日と同じ数字が含まれることもあるでしょうが構いません。パスワードとは違うのです。
そういった番号を避けなければならないとしたら市町村長は機構に生年月日やら電話番号やらを通知しなければならないはずですが、通知するのは住民票コードのみでしたね。そうすると、機構はどの番号がNGなのか把握できませんから避けようにも避けられないのです。