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個人情報保護法の理解 001

個人情報保護法制定の経緯と社会的背景

出題ポイント

  • 個人情報保護法制の出発点はOECD8原則(1980)
  • 個人情報保護法は我が国初の個人情報保護に関する法律ではない
  • プライバシー侵害の不安感の高まり、電子政府の構築も背景にあり

個人情報保護に関する法制の歴史

個人情報保護法制の出発点は1980年のOECD8原則発表です。

プライバシー保護と個人データの国際的流通のガイドラインが提示されたのです。(OECD8原則自体もこの試験の頻出事項なので項を改めて解説します)

これを受けて1988年に「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」が公布されました。

この段階では民間事業者に個人情報の保護に関する義務を課すのは時期尚早として、まずは行政機関の個人情報保護制度整備に着手したのです。

「個人情報保護法は我が国初の個人情報保護に関する法律である、○か×か」と問われましたら自信を持って「×」とお答えください。

個人情報の漏洩事件

次に重要なのは、個人情報の大量漏洩事件が社会問題化した、ということです。

1999年に宇治市で住民ほぼ全員の住民基本台帳データが流出してしまうという事件が発生しました。

乳幼児検診システムの開発に従事していた大学院生が、住民基本台帳データを自宅に持ち帰り、そのコピーを名簿販売業者に販売したというものです。

流出したデータには氏名、住所、生年月日のほか世帯主との続柄なども含まれており、プライバシー侵害の不安感が高まりました。

電子政府の構築

また、電子政府の構築も重要です。

2002年に住基ネットの運用が始まりました。住基ネットの導入に際しては政府が個人情報を掌握する布石ではないか、プライバシーは保護されるのかとの警戒感があり個人情報についての議論が盛んになりました。

このような社会背景があって個人情報保護法は2003年5月に公布され、2005年4月に全面施行となりました。

この公布と施行まで約2年の期間が空いているということも出題可能性あり、です。

だいたい、重要な制度の導入が国会で決まって即実施、というのは乱暴ですよね。

実際、2004年に関係各省庁がガイドラインを発表し、これを参照しつつ各事業者が準備をするという流れになっていました。


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